場所で変わる珈琲の味

家で飲む味とお店で飲む味はかなり違う。
珈琲であれ、お酒であれ。
人間の味覚はその場の雰囲気でかなり左右されるように感じる。

ところで“コーヒー”と書くと大衆的なのに、“珈琲”と書くと格式が高くなるのは文字が与える印章の違いなのだろうか。
今回は本文中は“コーヒー”と“珈琲”が混在していますので読みづらいかもしれません。
アシカラズ!

缶コーヒーを最近飲んでいますか?と問われると、最後に飲んだのはいつだろうと思うくらい飲んでいない気がする。
セブンイレブンが良質なコーヒーを100円で提供し始めたおかげで、私の中で缶コーヒーを買うメリットがなくなってしまった。
少なくとも都内にいる限り自動販売機を探すのも、コンビニを探すのも大して変わらないせいだけど。

会社の近くにはドトールがあるので、セブンイレブンの100円コーヒーよりも満足度を得たい時はそちらを利用するようにしている。
しかし最近のドトールは価格分の価値が見いだせない。
缶コーヒーは値段が競合しているのでダイレクトに取って食われたように感じるが、高めのコーヒーショップよりも少し価格を抑えていたPRONTやドトールもセブンカフェの煽りを食らってるように思う。

というのに気づいたのは今朝のこと。
アイスコーヒーの豆がなくなったのと、早く出社しすぎたので久しぶりにとスターバックスに立ち寄ったからだ。
私も昔はスターバックスやTurry’sが大好きだったのだけど、価格が気になって豆を買う以外は足が遠のいてしまった。

豆を引いてもらっている間に、25th Aniversary Brendが本日の珈琲だったので注文してみた。
前は豆を買った人は1杯無料って言われたんだけど、不景気なのかなー。
余談だけど、私はスターバックスがまだ都内に数店舗しかなかった時からずーっと本日の珈琲しか頼んだことがない。
そのせいで大阪に住んでいた頃に、神戸で月曜日にスマトラを飲み、次の京都でスマトラを飲み、大阪の会社近くでスマトラを飲み、枚方でスマトラを飲み、梅田でスマトラを飲むというなんともションボリな感じの体験をしたこともある。
あの時は本日の珈琲はスマトラしかでないのか?と思ったけど、偶然らしい。

頼んだ豆を挽いてもらう間、店内を眺めながら本日の珈琲に口をつける。
ぼーっと店内を眺めていたのと味に期待をしていなかったこともあり、口の中に入った珈琲の味に少し驚いた。
ドトールにしてもセブンイレブンの珈琲にしても味が蛋白に感じる。クセがないというべきかもしれない。
スターバックスの珈琲はその点ではクセが多い。
好きなクセの強さもあれば、合わないクセの強い物もある。
本日のコーヒーでは2種類から選べる店舗もあるが、大体1種類でその日のお任せになる。
だからこそ毎日通っても楽しめるのかもしれない。そういった飽きの来ない種類の多さはやはり魅力的に感じる。
だっていくら100円でそこそこ美味しくても毎日同じでは飽きてしまうものね。
私の中でたまの贅沢という位置に行ってしまったスターバックスだけど、たまには良いかなって思うくらいには美味しく感じた。

挽き終わった商品を受け取り、私は店の外に出た。
9月だというのに外は寒く、歩きながらホットをチビチビと飲む。
舌が慣れてしまったのかわからないが、店舗内で飲んだ時より少し満足感が減った気がする。
きっとそれは珈琲の匂いが歩きながらではわかりづらいせいなのかもしれない。
でもそれ以上にスターバックスの店舗内で気取って飲んでいないというのが、一番の理由な気がする。

ふと信号待ちで立ち止まった時に振り返ると、スターバックスの店内がガラス越しに見えた。
320円という高価な珈琲をいつもの一杯のように飲めるくらい裕福さがあるせいか、着ている服も良い物に見える。そのため中に居る人は皆カッコよく見えた。
きっと気のせいだ。
しかし見てください。といわんばかりに全面透明なガラス張りの窓際に座り、珈琲を飲む人達はやはりどこか誇らしげに見えた。

今度は落ち着いて店内で飲もう。
そう思いながら私は青に変わった交差点を渡り会社に向かった。

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