向日葵の教会と長い夏休み review

なんかレビューの筆が走っているうちに色々書いてしまおうと思ったので、“ヒマナツ”もレビュー。
Twitter用に作ったiPhone壁紙のオマケつき。

というか発売から時間が経っているゲームよりも直近の4月分ヤレって話が。

himanatsu

向日葵の教会と長い夏休み
Playtime:19H
7.0 / 10.0

枕のゲームは、安定して萌えだけではない何かがある気がします。
描かれるキャラクターはどれも魅力的でカワイイ。エロいわけではないのだけど、それでも何かあって惹かれるのでとても好きです。
そしてどのゲームも主人公がカッコイイ。そしてイイヤツ。これはヒロインの女の子も惚れるに違いない。

どうして冴えない主人公に、こんな可愛いヒロインはスキスキするんだろう?という疑問に思う要素はなく、アメリカン映画のようにカッコイイ主人公に可愛いヒロインが登場し、ラブコメディを演じる。
私は枕のこういった正統派的な美少女ゲームが大好きです。

ゲームの主人公をプレイヤーに近づける必要はなく、主人公は主人公らしく大きな敵に立ち向かい勝利してハッピーエンドでいいんです。
物語に没入できればそれだけで自分と物語の主人公の心の距離は縮まり、一体感を感じるのだから。

ゲーム製作者は無理にプレイヤーに媚びる必要はなく、自分たちが思うプレイして楽しいゲームを作ってくれれば良いと思うってオチ。

■シナリオとか
雛桜だけ詠の後という√が固定されているので、金剛石→詠→雛桜→ルカとプレイしました。

ゲームタイトルである“向日葵の教会と長い夏休み”は、これはそのままゲームのモードを表していて

向日葵の教会:詠、ルカ、金剛石の3人がヒロイン
長い夏休み :雛桜が成長後になりヒロイン化

となっています。
“長い夏休み”では誰ともくっつかなかった主人公が雛桜とくっつくまでが描かれていますが、詠を除くヒロインの成長後も描かれます。

主人公の孤児設定は、枕がつくるゲームではわりと多いですね。
無理に両親が海外に行っていて親がいない状況を作るよりは良いと思います。
そして教会の神父が武闘派の子安…いえ寒上優斗さんですが、さすがのイケボ。

教会が取り壊されると聞いて8年ぶりに戻ってきた主人公と、かつて教会で共に暮らした聖歌隊のヒロインたちとの最後の夏が始まる。
というのが公式サイトにも書いてあるストーリー。
先の実妹レイプ絶叫ADVと異なり突っ込みどころがあまりないので、共通√に関しては書くことがあまりない。

枕のヒロインは性格が特徴的でぶっ飛んでいるものが多いのだけど、何かしら家庭環境や生活環境に起因するものもあり、コメディ半分シリアス半分といった感じのストーリーが多い。
“ヒマナツ”も同じように半々の良いバランスで共通を含めて楽しめる。

主人公の設定にしても冒頭で書いた通りイケメンであり、エロにも人並みに興味があるという普通の根が真面目な青年。
描かれる共通√も風が気持ちよさそうな高台にある教会で、毎日ドタバタしているけれど穏やかな日々の営みが描かれている。
それらが決してつまらないわけではなく、丁寧に描かれていて読み進めるのがとても面白い。
しかし会話自体が笑えるほど面白いのか?といわれると、ところどころで笑いどころはあるが、それらが決してメインではない。
面白いと思えるのは魅力的なキャラクターの日常で、
・ルカは隠そうともしないほどの主人公へのアピールと嫉妬をする
・金剛石は恋愛がわかっていないが、主人公は特別な人だからと成熟した身体を密着する。
・それらを詠は自分の置かれた状況と気持ちに葛藤しつつも、主人公を取られたくない自分が最初から隣にいるのに。という小さな嫉妬の間で悶々とする。
そういった本当の意味でのラブコメディが描かれる。
疑うことのない王道のラブコメディ。でもだからこそ面白いのだと思う。

まるで創作料理みたいな色々な工夫を凝らした料理ばかり食べた後にお茶漬けを食べたくなるような、そういった本当の意味で求めている物を差し出されるイメージ。

さて以下は個別√の感想です。
個別√が長いのが枕のゲームの一番の特徴な気が最近する。

himanatsu_01

夏咲 詠
ヒロインたちは全員主人公よりも年下。
詠は主人公よりも2つ下という設定。

詠はネタバレ要素が強いため多くを語ることができないが、超人的な能力をポイントポイントで発現する。

終わりはご都合主義だと思う。
ただ良い意味でご都合主義の終わり方をする。

頑張って苦悩しつづけた詠が最後の審判で褒美に幸せになる権利を貰う。
そういう主人公に都合の良いご都合主義ではなく、詠自身がたどってきた道のゴールとして幸せを掴み取るといった展開。

優しい猫の物語。
読んだ後にほんわかする。

お尻が弱いらしくM気質。
ヒマナツで一番の貧乳キャラ。

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野々原 雛桜
成長後にヒロインとなるヒナは、ある意味メインヒロイン。
主人公と実は関係があったり、母親にどうして捨てられたのかといった描写も個別√側でされます。

ヒナを捨てた母親は、主人公が8年前に教会を出る時にお世話になり、大学に通うほど援助してもらった老夫婦(奥さんは再婚で若い)の奥さんであることに驚き、事実を確かめようと奔走する。
しかしヒナは自分を捨てた母親よりも、繋がりを感じる主人公と居たいと願う。
こういうありがちな心のすれ違いを描くライターも減った気がします。

結局この一件の後、主人公は老夫婦に貰った恩をヒナに返そうとする。
成長後の長い夏休みでは、親になろうとする主人公と、親になってほしくない(結婚ができなくなるから)というすれ違いからの恋愛劇が描かれる。

最後は母親が猫に連れられ向日葵を抜けて、幸せになった娘と対面するというハッピーエンド。
孤児設定があるからなのか、優しく見守れる終わり方。

詠を抜いて小ぶりのOPYキャラに。

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鷺月 ルカ
詠よりもさらに2つ下の幼馴染。
生意気OPYのルカは、主人公スキスキを共通でも個別でも変わらず見れる。
なのだけど、私は共通の嫉妬があった時のもどかしさがある状態の方が好きだった。

個別√ではルカの孤児だった頃や他キャラにくらべて多めのイチャララブが見えるのだけど、シナリオ自体はエロ担当なのか山場があるわけではなく、ただ幸せになる。

個別√序盤にくるルカのエロ画像メールの文面とそれに対する主人公の対応が面白い。
真面目に全力でバカをやる主人公って大好きです。

生意気なOPYは巨乳手前だけど上向きのロケット型。

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朧白・ヒポポ・金剛石
ルカと同じで詠の2つ下。
そしてかつてないほどのとんでもない名前に驚いた。
ちなみにダイアと読む。

金剛石のシナリオは、恋愛が何かがわからない箱入り娘からの恋愛というエロゲーではよくある展開。
しかし普通であれば退屈なシナリオを、ロミオとジュリエット的な感じの夜の逢瀬からEDになるというのは、王道だけど面白く感じた。

微妙に伏線を回収して最後に解決するという小気味よさがあるので、他キャラ同様に退屈しない。
後何気に金剛石は一番エロイ気がする。

4人の中で一番巨乳。

これらに加えて攻略できない月子が可愛い。ブッヒブヒです。
月子ブヒィィィ!
とプレイ中は1日に1回は言っていた気がする。
でも残念ながらサブヒロインです。FDはよ。

■CGとか
4人の原画家がそれぞれ担当しているのですが、世界観を壊すことなく上手く調和できてると思う。
冒頭でも書いたのだけど、枕の原画家の方々が描かれるキャラクターは、どちらかというと女性的でカワイイという方向にカテゴライズされると思う。

女性原画家特有の「可愛い。それだけではなくエロい」というのが面白いバランスで両立していると思う。
女性原画家でエロと可愛さの両立というと、脳裏に浮かぶのはcarnelianさんと最近だとななかまいさんも好き。

やっぱりOPYの描き方かなー。
つぶれ方がリアルというか自然な感じで腕に挟まれて形を変えていたりするのは、実際に身体の一部としてあるからこそだと思う。

しかしその場合、男性が凄まじくイケメンでそんなマグナム…!って場合が多いのは、やっぱり想像で絵を描くと現実との差異が生まれるということなのだろうね。

とりあえずルカのOPYがとてもエロイですが、何故か1枚絵より立ち絵の方がエロを感じる。

上向きで生意気なOPYは好きですか?
大好きです!ケシカラン。ジツニケシカラン

■BGMとか
枕の音楽はこれまた質が高い。
ピアノの旋律が多いのだが、静かな曲調で作品の雰囲気を壊すことなく自然な感じで流れている。
歯科医に行ったときのクラシック音楽といえばわかりやすいのか、全体的に透明感の高い楽曲が多い。

■システムとか
そこまで特筆するシステムではないのだけど、√開放型とか好きですね、ココ。

3月発売分ではこれしか買ってませんが、美少女ゲームプレイしたことないとか、田舎のホンワカした現実逃避好きな方にはとてもオススメできます。